【アニメ】『えびてん』とAラインシルエット

始めましての方は始めまして。そうでない方、お久しぶりです磯貝です。
突然の移転、まさか、理由なくなんてことはありませんよ。気分転換というのが一番大きいとは思うんですけどね。もちろんそれ以外にも理由はありますよ。
FC2から当ブログに移転したそのほかの理由として「アニメ感想であるならばFC2だけど、アニメ感想に勘定していいのか分からないブツを書くならはてなだわね」というのがありまして、しょっぱなもそういう記事になるのは自明なのです。

先日「USTやるので誰か一緒にやりませんか」と募集を募ったところまったくの無反応だった空気アニメ『えびてん』。
『えびてん』は公立海老栖川高校天悶部を舞台に、お色気ありパロありその他メタありで、個性的と呼ぶにはあまりにもテンプレートなキャラがなんとなーくふんわりぼんやり無軌道に暴走しているアニメでございます。
もちろん褒めてますよ。
僕は今期俄然イチオシなのでその面白さをとりあえず言葉に残しておきたい思いはあったので、FC2最後の記事もえびてんになっております。

その面白さのお話はともかくとして今回は『Aライン』のお話です。

ではまず『Aライン』とは何ぞや、というところから

>>1955年のパリ・コレでクリスチャンディオールが発表したドレスラインで、ウエストから裾にかけてアルファベットのAのように広がるスタイルのドレス。ウェストでの切り替えがなく縦のラインが強調されるため、すっきりとしたボディラインに。背を高く見せたり足を長く見せることが出来ます。洗練されたシンプルなスタイルが根強い人気を誇るスタンダードなドレスで、素材やデザインによってさまざまな表情を見せます。
Aライン(エーライン)とは - コトバンク<<

もとはロングのドレスを指してこう呼ぶものだったのが


http://shop.popdelic.com/?pid=10100884より


見事なAラインですね。
こうした、単に裾野が広がったワンピース等のカジュアルスタイルにも用いられるようになりました。
しかも、このAライン、なにも女性衣料だけでなく男性衣料にも用いたりします。とにかく、下に行くにしたがってシルエットが広がっていればスカートだろうがパンツだろうが何でも良いのです。このあたりアバウトさが「とりあえずカテゴリ分けしとけ」みたいな日本人気質っぽくていいですね。でも男性でもスタイルよく見えるのは本当ですよ。実際、男性向けの服飾雑誌にも頻出するワードだったりします。ここ1年はあまり見ていないですが、そこもまた日本人らしいワードへの強烈な関心と廃りの入れ替わりの速さが見えてなんとも興味深いですね。

では、『えびてん』はどうでしょう


新車を購入するときに参考にしたい自動車情報誌より

見事なAラインですね(ニッコリ
えびてんのキャラデザの特徴は、スカートの裾だけでなくカーディガンの袖が過剰にデフォルメされて大きくなっているところです。
戸田山が後ろを向いている画に注目してください。ただでさえふわっと大きなスカートがカーディガンによってかなり大き目のAラインになっているのがお分かりいただけますでしょうか。
えびてんキャラって非常に頭蓋が大きめで、中でも戸田山はすごく横に広い髪型なので非常にバランスが悪くなりそうなところを、このAラインで華麗にカバーしているのです。
なので頭が大きくて体が華奢でも低頭身でずんどうにならないんですね。肉付きでの書き分けというのももちろん有効なんですけども、その辺りアニメキャラもまっとうにファッションしてますよ。

そもそもこの流れ、『えびてん』とは並々ならぬ関係を持つケロQ・枕作品にも共通している事案であります。

http://www.regista.co.jp/h2o/Character.htm
素晴らしき日々〜不連続存在〜

もう見るからにって感じですね。『H2O』はアニメのほうに良い画が見つからなかったのでやむなくゲーム版です。夏服のため袖が無いですが、代わりにウエストより高い位置からスカートが伸びているためAライン効果はやはり高いといえますね。『素晴らしき日々』になると過剰さがすごいですね。Aラインと圧倒的なシワ。これもさっさとアニメ化してカッコイイキャラデザにならないかなぁと思いを馳せております。あと、関係ないところで言えばブーツの書き分けが素晴らしいですね。いろんなメーカーのをキャラごとに合った雰囲気で履かせているところに製作者のファッション愛を感じます。



Aラインが裾野のボリュームを際立たせたデザインなのに対して、すらっと縦に長い『Iライン』や、上半身をビッグシルエットにした『Vライン』等も男性誌で見たことがあるのですが、これをグーグル先生で検索すると面白いことになるのでお試しあれ。